アーティストの良さをそれぞれの角度から語ってもらう企画「某アーティストのマニアに聞きました。」 #ボーマニ。
今回は「Zantö」について、東京を中心にDJ活動をしているみっしーさん(鬼天竺鼠さん)にお話をお伺いしました。
ー今回もよろしくお願いします!
よろしくお願いします!
前半はこちら
Zantöのライブは一人で来ている人も多く、だからこそライブに行けて世界も広がった
ー今では自分が好きだからこそライブに行ってると思うんですが、元々好きになったきっかけは何でしょうか?それこそミクスチャーバンドもあんまり知らなかったという話でしたが。
元々はストレイテナーが好きだったので、シンペイさんが新しいバンド組むんだよという記事をネットニュースか何かで見て、ずっと気になってはいたんです。
ただ、最初の数回のライブはどうしても勇気がでなくて。私、ライブハウスに一人で遊びに行ったことがなかったんですよ。
ーそうなんですか!?
本当に(笑)
ーイメージ湧かないんですけど!!!
でしょ!?(笑)
言ってしまえば私東京に来て友達も全然いなくて本当に独りぼっちだったんですよ。
で、そんな時にZantöというバンドを組むって聞いて、気になってはいたけど一人で行く勇気が出なくて。
ー出ないですよね、最初は。
本当に会場の近くまで行ったけど帰ったりとかしてましたね。
ーリアルすぎる(笑)
で、すごい勇気出して下北かどこかのZantöのライブに行ってめちゃくちゃハマって。
それがきっかけで今好きな他のバンドを好きになったり、お友達が出来てこうやってDJやらせてもらったり。
Zantöが全部きっかけになってますね。
ーめちゃくちゃいい話じゃないですか…最高ですね!
本当になんか、背中を押してくれたのはZantöやなって思います。
ー勇気を出せたきっかけは何でしたか?
多分、Twitterで当日のライブの感想を見て「今日も行けば良かったな…」って毎回後悔してたんですよ。
確かシンペイさんかな?が、「Zantöのお客さんはまだ一人が多いから来やすいですよ」みたいなことをチラッと言ってるのを聞いて、じゃあ勇気を出して行ってみよっかなって。
後ろの方でチラッと観てみよう!みたいな感じ。
ーへえ!
それで本当に一人でZantöのライブに行くようになって、他の対バンしたバンド良かったなぁとかこのバンドも良かったなぁって繋がってる。
ーそっかぁ、確かに一人で来ている人が多いってなると勇気は出やすいですよね。
ライブハウス自体、どういうところかあんまりわからなかったので…。
ー確かに。
それこそ私ヴィジュアル系が好きやった時はライブハウスに来ている人たちは友達連ればかりだったので、一人で行くと潰されるくらいの感じに思ってて(笑)
ー確かにヴィジュアル系って全体的に強いイメージあるかも…。あと、Zantöって(まだ)ワンマンを頻繁にやるようなバンドではないじゃないですか。対バンありきだと思うので、バンドとバンドの間の転換の時間って自分一人だったらどうしたらいいんだろう?とか。
手持ち無沙汰になるというか、ありますね(笑)
ーそういうのもあるから行きづらいのは共感できます。それでもシンペイさんがきっかけを作ってくれた人なんですね。
ー私、もう一つ気になっていることが、ストレイテナーファンってストレイテナーの曲調とかも好きな人が多いんじゃないかなって。なので、ミクスチャーっていうジャンルであれば、自分の好みには合わないからZantöは聴かなくていいや!みたいな人も多いんじゃないかなって思うんですよ。
確かに確かに。
ーでも、そこの中でも聴いてみようって思うきっかけがあったんですか?
ミクスチャーというジャンルを知らなくて、逆に興味持ちましたね。ミクスチャーって何なんだろうっていう気持ち。
アー写など風貌だけ見ると、凄いゴリゴリで怖そうなんですけど(笑)
ー(2人とも爆笑)
もう一つ、自分の中に新しい音楽っていうかバンドを発掘したい気持ちは常にあったので自分の道を広げる為にも聴いてみたいなって思って。
ー好奇心から来てたんですね。面白いなぁ!
Zantöは対バンのバンドへの愛も深い
ー先ほどZantöのライブで、対バンのバンドも好きになったとお伺いしましたが、どういうバンドを好きになったんですか?
一番Zantöの対バンで好きになったのはSPARK!!SOUND!!SHOW!!(通称:スサシ)ってわかりますか?こんなヤバいバンドがいたんだ!って思いました。
最初は対バンで観て、その後はスサシ目当てでライブに行ったり、スサシ主催のライブを観に行ったり。
ーZantöがいなくても!
そうそう。あとはまぁ…界隈は違うけど百獣。それまで全く知らなかったので、百獣とZantöが対バンした時に、それもやべぇバンドやなって思ってライブ観に行くようになりましたね。
ー百獣って、撃鉄の…?
そうですそうです。でも撃鉄の存在を知らなかったので百獣ってバンドがあるんやって思ってそこから入りました。
ーそうなんですね!
スサシの話に戻ると、Zantöのドラムのシンペイさん自体は対バン相手もリスペクトしていて、スサシのロンT着てたりとかして。
Zantöファンで、スサシ好きな人多いんじゃないかなと思いますね。
ーいいですね~!
メンバーが対バンのグッズを身に着けてたら、ファンも聴いてみようかなみたいな感じになりますしね。
ーそうですよね。バンドによっては他のバンドは蹴散してやるぜ!みたいな方もいると思うんですけど…
ありますね。
ーでも、みんなでリスペクトし合いながら盛り上げていこうよって風潮、私大好きなんですよね。
そうですね~。私もです!
Zantöのメンバーはファンとの距離感も近い
ー今までのお話ってライブを起点にお話をお伺いしてたと思うんですけど、それ以外におすすめポイントありますかね?
えーっと、さっきもお話した通りMCとか、ライブの時以外のメンバーって皆穏やかな方なんですよ(笑)
だからグッズを買った時に本人達が物販にいて、ファンの子と喋ってくれたりとか、快くサインしてくれたりとか。
私もキャップにサインしてもらったことがあったんですけど、シンペイさんに最初に言ったら「他のメンバーのサインも要るよね?」みたいな感じで言ってくれて。少し離れた場所にいた美登一さんと寛茂さんの所までキャップを渡しに行ってくれたり、ファンにも気を回して言ってくれるなって思って嬉しかったです。
ー嬉しいですね、そのひとつの心遣いが。
ひとりひとり見てらっしゃるなってすごい思いましたね。
ー人気のあるストレイテナーとかって言ってしまえば遠く感じてしまうことがあると思うんですけど、こうやってフランクな対応や、心遣いをしてくれるのって更に好印象になりますね。
そうですね、本当に!
ー今までの話でZantöが素敵なバンドだなっていうのは理解出来たんですけど、一番最初に聴いて欲しいおすすめ曲は何でしたっけ?
一番最初は「LIFE OF ZANTO」ですね。
ーあとみっしーさんが好きな「NO FUTURE DEAD ARMY」って曲ですよね。それ以外にもし良かったらちょっと違う雰囲気だけど良さがわかるよ!だとかそういう曲があったらお伺いしたいです。
なるほど。
ー多分2曲だけだと物足りないという人もいると思うんですよね。そういう人に向けてせっかくの機会なので。
そういうことですよね。うーん…「ROCK KILL ME」かな。
ー「ROCK KILL ME」ですね。
アルバム『Kill KATANA』に入ってる曲です。
ライブの1曲目にやることが多いんですけど、出てきて「ドンッ!やってやるぜ!!」みたいな感じで(笑)
ーだって、タイトルからしてぶっ飛ばすぜ!みたいな雰囲気感じますもん(笑)
そうですね(笑)
ライブで聴くと自然と拳が上がるというか。
ーぶっ飛ばしてくるような曲たちですね!
重いドラムキレキレの、ベースゴリゴリみたいな感じの曲たちですね。
ーミクスチャーですもんね。ありがとうございます!
MVをファンとつくりあげることも
ーストリーミング、配信限定の曲とかもあるんですね。
そうですね。2曲あって、新宿LOFTのライブの時に「PVを作ってほしい」とZantöがフロアでライブをして。
周りでお客さんが、100台以上かな?スマホで撮影してもらったデータを編集して2曲のPVにしたんです。
「Daily Stairs」と、
ー「血の花」。
そう、その時もやっぱり自分達も参加していいんだ!みたいな感じの雰囲気を作ってくださった。
更には、今までないような企画だったので新しい試みだなって。
ー本当に、おっしゃるとおり新しい試みですし、距離感の近いっていう魅力が至る所に表れるんだなって思いました。
このPV撮ってる時にいたお客さんにとっては特権じゃないですか。
やっぱり嬉しいだろうなって。
ーそうですよね、特別感を感じられますよね。
「このカット私が撮ったよ!」とかをTwitterに上げてる人もいて、それでもっと応援しようという気持ちにもなるなって思って。
ーそのように、例えば一緒にMVを作り上げるだとか、そういうのもまた今後出来たらいいかなと思うんですよ。ファンならではの視点で、距離感の近いZantöとだからこそやってみたいことなど、何かありますか?
んーと、実現するかどうかは別として?(笑)
ーはい、言うだけタダなので(笑)
本当に1回だけなんですけどシンペイさんがインスタライブでZantöメンバーと曲作りする風景を上げてたんです。その時は「自分達も一緒に作ってる気分になるね」みたいなコメントがあって。
スタジオで曲作りしながら「こんなんどう思う?」っていう配信に対してお客さんがコメント出来るとか、もしかしたら嬉しいなって思いますね。
ー確かになぁ。それで例えばお客さんがコメントしてくれたことが反映されて、それが曲になったらかなり盛り上がりますもんね。
お客さんと何か一緒に出来るっていうのが実現するバンドかなと思っているので、そういう一緒にやっていける系コンテンツが増えたらいいなと思いますね。
ー一緒に作り上げるとか、色んな体験を共有するということですよね。Zantöがこの記事を見てくれて、もし実現しそうになったらご協力お願いします(笑)
もちろんです!ありがとうございます!(笑)
Zantöを漢字一文字で表すと「斬」
ーそんな距離感が近くて、でもライブはかっこよくて。と魅力の詰まったバンドですが、一番最後にみっしーさんが思うZantöを漢字一文字で表すとどの漢字になりますか?
漢字一文字かあ。
ーシンキングタイム挟んでいただいても結構です(笑)
(※しばしシンキングタイム)
やっぱ「斬(きる)」ですかね。
ーZantöだからこその漢字だなというイメージはあるんですけど、改めてなんでこの漢字にしたかお伺いしてもいいですか?
Zantöのキャッチコピーというか…Zantöって漢字にすると「斬る刀」みたいな漢字で。
ライブもZantöがやると空気が一気に変わるところからですね。
ーなるほど!今までの雰囲気を斬って変えるみたいな感じですね!
Zantöが全て斬る!みたいな感じのイメージですね。
ーかっこいいなぁ!
斬るっていうのに刀で”斬刀”ってかっこいいんじゃないかっていうのを塔山さんが言い出して。
ーおお~”斬刀”って読むのはかっこいいな…。ここからも新しい風潮を斬り刻んでいっていただきたいですし、ライブでも斬っていっていただきたいですね!
ー是非皆さん、ライブとか観ていただいて。一人でも怖くないですからね!
そうですね、全然怖くない。私も一人の時も多いですし、周りのお客さん自体もアットホームで「いつもいる人ですよね?」みたいな話もしてたりして。
私自身、友達ができたのもZantöが初めてでした。
ーなんと!
Zantöのお客さんって20代後半から40手前くらいの方が多いと思っていて、皆優しい。
変につっかかられることはないと思う(笑)
ーイメージ的に怖いって人もいるか。それくらいの年代の方だけでなく、それより若い方が行っても皆さん優しく受け入れてくれる感じですよね。一人で不安だなって思ってた、以前のみっしーさんみたいな人でも是非ライブに遊びに来てほしいですね。
是非ライブに来てほしいですね!
ーみっしーさんが多分ライブに初めて来た人には声かけてくれると思うので、不安な皆さんも是非足を運んでみてください!(笑)
はい!(笑)
ーありがとうございます。私から聞きたい事は全てなんですけど、何か言い残したことはありますか?
Zantöがかっこいいということだけ伝われば!
ーきっと伝わったと思います!今日はお時間いただきありがとうございました!
ありがとうございました!!!
Zantö HP
https://www.zanto.tokyo/
取材協力:みっしー / 鬼天竺鼠
https://twitter.com/3_missyou
インタビューワー:moolee(PARA CLASSIC)
https://twitter.com/mooleesan
撮影:spot (SURROUNDTYPE / LIKE MAGIC!)
https://twitter.com/pellucid_night