#3 「BOOM BOOM SATELLITES」のマニアに聞きました。ー後編ー

アーティストの良さをそれぞれの角度から語ってもらう企画「某アーティストのマニアに聞きました。」 #ボーマニ。

今回は「Boom Boom Satellites」について、東京都を中心にDJ活動をしているK.KAZUMA(ロックが流れる)さんにお話をお伺いしました。

ーそれではKAZUMAさん、今回「BOOM BOOM SATELLITES」(通称:ブンブン)について語っていただきたいと思います。後半もよろしくお願いします!

よろしくお願いします。

前半の記事はこちら。

BOOM BOOM SATELLITESからは力がもらえる

ー音楽って起源とかから入る人もいれば、その時の心情などから入る人もいると思ってて、心情や雰囲気って密に関わってくるものだと思っているんですよ。そういう文脈でいうと、ブンブンってどんな雰囲気とか、どんなシチュエーションで聴いて欲しいとかありますか?

えーっと。気分的に落ちているけれども、落ちちゃいられないようなとき。自分自身に力が欲しいときかな。

ーそれで明日も頑張っていこうってなるんですかね

うん、頑張っていこうと思えますね。

特にアルバム4枚目「FULL OF ELEVATING PLEASURES」以降なんですけど、前半でお伝えしたビック・ビートと言われるようなクラブ寄りなものから、4枚目以降音楽性が変わってきているんですよね。ロック寄りになってきているんですけど、ロック寄りな中でも試している感じのアルバム。例えばゴスペルを入れたりする感じで、ターニングポイントになったとブンブンのメンバーも言っているアルバムですね。

あれは非常に力を貰えるんです。

ー通しで聴くとさらにいいとかありますか?

そうですね。
ブンブンのアルバムって起承転結がはっきりしているんだよなあ。

ーへえ!最近だとシャッフルで聴く人も多いと思ってて。バンドの人たちってそれぞれの曲に理由があってアルバムの曲順を作っていることは理解しつつも、その背景を理解しないとなかなか順番に聴こうと思っている人がどんどん少なくなってくると思うんですよね。

うんうん、そう思います。

アルバムでは起承転結がしっかりしている

ーただ、そのなかで起承転結がはっきりしていると、視聴者さんも順番に聞きやすいかもしれないですね。

そうですね、BOOM BOOM SATELLITESのアルバムは1stアルバムから起承転結が本当にしっかりしている。

ー起承転結がしっかりしているというと、どんなイメージですかね?

DJと同じで、初っ端にあげていくパターンと、徐々にあげていくパターンがあると思ってて。

ーはいはい。

それが音とBPMではっきりわかるの。

ーあー。

あと1分くらいのアクセントになる、小休憩のような曲が入っていたりだとか。

ーじゃあ、どちらかというと物語性ですかね。

そう!物語。

ーなるほど。早いものだけだと疲れてしまったりだとかもありますもんね。

全9枚のフルアルバムは3部構成になっているよう

ーいままでで結構ブンブンの魅力について聞かせてもらったと思うのですが、魅力を語れきれていないぞ!というポイントありますか?

アルバムによって3部構成になっているんですよね、僕の中で。フルアルバムで言うとちょうど3枚ずつで、1〜3枚目、4〜6枚目、7〜9枚目の3部構成。こうやって分類すると、リスナーの人も違いがわかるかなと思っていて。

特に1〜3枚目の初期のブンブンはクラブ寄り。4〜6枚目の中期はロック寄り。最後どうなっていくかと言うと、いよいよBOOM BOOM SATELLITESになってくるんですね。

ー冒頭であったような唯一無二のね。

そう、唯一無二の。当時から唯一無二だと思ってたんですけども、2010年の「TO THE LOVELESS」というアルバムから、わからないくらいすごいことになってきたんですよ。

病気だったのもあるんでしょうけど、生命力を感じるというか。圧倒的な力をもらえるような曲。

でもどこか儚いんですよね。

ーあれですね。この言い方が合っているかはわからないんですけど、どこか終盤に向かっていっていることを感じさせるような。。

本当に!最後の方のアルバムってまだほとんど聞けないんですよね。

病気という事情があった中で、アルバムがでますって「SHINE LIKE A BILLION SUNS」が発売されて。曲のタイトルで「OVERCOME」って曲があるんです。打ち勝つだよ?!

ーそうですね。

あの状況で打ち勝つってもう。。。涙無くして語れないというか。

ー自分自身にも言い聞かせているような曲ってことですもんね。

はい、そんなバンド、というかユニットです。

ーありがとうございます。具体的なバンド名などもふくめてお話ししてくれたので、読んでくれている方達もイメージがつきやすいかなと思います。

それはよかったです。

BOOM BOOM SATELLITESを漢字一文字で表すと「魂」

ー最後にお伺いしたいのは、BOOM BOOM SATELLITESを一文字の感じで表すとどんなバンドですか?

なんだろう。「魂」かなあ。

ー「魂」!どうしてその言葉が出てきましたか?

本当に最後の曲になるんですけど「LAY YOUR HANDS ON ME」。これをPV含め観た時に、こんなにも心を揺さぶられる、それとも魂が震えているのかわからないような、最後の曲ですって公言してたのもあるのかもしれないですけど、非常に感極まるものがあったんですよね。

これまでいろんな音楽聴いて、たくさん感極まってきましたけど、その中でも特に力を感じた1曲かな、と思いますね。

ーなるほどです。曲だけでなくて、BOOM BOOM SATELLITESのあり方だとか、今までの軌跡だとか、そこを全て巻き込んだものが「魂」というものなんだなと思いました。私も魂震えながらお伺いしていたので、とても素敵な時間でした。

ありがとうございます。皆さんにも是非是非聴いてもらって、それで今、中野さんがやっているTHE SPELLBOUNDを聴いてもらえたら私としてはとても嬉しいなと思います。この間音源出しましたね。

この映像みて、あ、ブンブンじゃないか、と思いましたね。

ーうんうん。

歌詞が全部日本語だったので新鮮でしたね。BOOM BOOM SATELLITESの曲は日本語の歌詞がひとつもないか、歌詞がないかのどちらかなので。

ー私もそのイメージでした。

ですよね。まだまだ続いていきそうで楽しみです。

ーそうですね。BOOM BOOM SATELLITESでの活動自体は終わってしまったかもしれないですけれども、曲は引き継がれるものであるし、魂も引き継がれているものであると思うのでね。是非是非チェックしていただきたいと思います。

ですね。

ーKAZUMAさん、今日はありがとうございました。

ありがとうございました。

BOOM BOOM SATELLITES HP
https://www.bbs-net.com/

取材協力:K.KAZUMA
https://twitter.com/alienproject

インタビューワー:moolee(PARA CLASSIC)
https://twitter.com/mooleesan

撮影:spot (SURROUNDTYPE / LIKE MAGIC!)
https://twitter.com/pellucid_night

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