アーティストの良さをそれぞれの角度から語ってもらう企画「某アーティストのマニアに聞きました。」 #ボーマニ。
今回は「BOOM BOOM SATELLITES」について、東京都を中心にDJ活動をしているK.KAZUMA(ロックが流れる)さんにお話をお伺いしました。
ーそれではKAZUMAさん、今回「BOOM BOOM SATELLITES」(通称:ブンブン)について語っていただきたいと思います。よろしくお願いします!
よろしくお願いします。
ーせっかくなので、KAZUMAさんの簡単な自己紹介をお願いします!
音楽が好きで、おんなじくらいサッポロビールが好きなおじさんです。
ー確かに(笑)あとはあれですよね、「ロックが流れる」というAPOさんという方と共催しているロックフルがけ推奨のイベントを開催されてますよね。
そうなんです、よろしくお願いします!
ーそれでは早速本題に入らせていただきますね。
はい。
BOOM BOOM SATELLITESは逆輸入で日本に入ってきたバンド
ー今回ご紹介いただくBOOM BOOM SATELLITESについては、活動が終了しているバンドになるとは思うのですが、素晴らしさをお話ししださるんですよね。まずは簡単にブンブンについてご紹介いただいてもいいですか?
BOOM BOOM SATELLITESについては1997年ですかね。ヨーロッパのベルギーのレーベル「R&Sレコーズ」からデビューしてます。日本でのデビューではないんですよ。
ーあ、そうなんですね!
はい、逆輸入です。98年に日本に入ってきてます。
ー日本人ですよね、、?
日本人です!笑
ーですよね(笑)
ベースの中野さんが今でいう、プログラミング、、サンプラーっていうのかな?当時パソコンを使って音楽を出す人ってあんまりいなかったですね。彼はベースも弾いて、ギターも弾けたかな、確か。
それで、川島さんがギター&ボーカル。
2人でユニットというかたちですね。
ーユニットですか。
はい。それで、必要に応じてドラムをサポートで入れてますね。
晩年はギターの方もいれて4人体制だったのかな。
記事の後半にもありますが、メンバーの川島さんが2016年に脳腫瘍のため亡くなられてます。
デジタルサウンドを駆使したロックバンド
ーなるほどです。ブンブンはどういう曲を演奏されてるんですか?
どういう曲かあ。
初期はですね、The Chemical BrothersやThe Prodigyの再来って言われてたんですよ。なので、ビック・ビート、もはやこの単語自体が死語になっているのかもしれませんが、テクノの一種、まあ四つ打ちという感じですね。四つ打ちなんだけど、ロックでもある、といったところから、中期〜後期にかけてはだいぶロックに近くなってきました。
デジタルサウンドを駆使したロックバンドという捉え方をしてもらえればいいんじゃないかと思います。
ーわかりやすいです!そんなブンブンは2017年に活動自体は終了しているんですよね。
川島さんが2016年に亡くなられて、最後新木場でライブをやって2017年に活動を終了してます。
ー当時はすごい衝撃的な出来事だった記憶があります。
私もその日仕事にならなかったです。
ーそうですよね。
本当に残念だった。。。そのあと中野さんは、凛として時雨のTKさんとPANDASをいうユニットをやって、今はTHE NOVEMBERSの小林さんとTHE SPELLBOUNDをやってますね。
BOOM BOOM SATELLITESの魅力は唯一無二なところにある
ーありがとうございます。ブンブンの魅力ってKAZUMAさんにとってはどんなところにありますか?
唯一無二。
ロックとか四つ打ちとか今回のインタビューの中で発言させてもらっているんですけども、ロックなのか四つ打ちなのか今となってはよくわからないんですよ。
ーというと?
今回インタビューを受けるということで、ブンブンを聞き直してみたんですよね。
これはロックというジャンルでもなければ、四つ打ちというジャンルでもなくて、Boom Boom Satellitesなんだな、唯一無二なんじゃないかなというところが自分にとっては非常に魅力に感じる部分なのかなって。
ーなるほど。唯一無二という言葉って、全く違うジャンルでいうと例えば打首獄門同好会とかも唯一無二になってくるとは思うんです。
自分も思います。
ーじゃあ、その中でBOOM BOOM SATELLITESっていう唯一無二のユニットの良さってなんですかね。
えーっと、、いわゆるギターロックのバンドの魂を持ちながらその時代の最新鋭の中野さんが作る音源。時代もそうですし、機材もそうだと思うんですけどそういったものが組み合わさったもの?
どちらかというと、ブンブンのイメージといえばデジタル色強いイメージを世の皆さんは持たれるかなと個人的には思っているんです。
ー確かに。
そのなかで、川島さんの歌声もふくめて非常に人間味のあるところ。デジタルサウンドでありながら人間味のある生のバンドっていうところが当時としては非常に唯一無二のバンドだなと感じたんですよね。まあ、ずいぶん前の話ですが。15〜16年前とか(笑)
ーだいぶ当時の記憶を掘り起こしてもらってありがとうございます。笑
きっかけはケーブルテレビで流れていた曲
ーブンブンを聞いたきっかけはなんだったんですか?こういったバンドって掘り起こさないと中々出会えないのかなという印象もあるのですが。
そうですね。15〜16年前の大学3年生の時に、出会うというよりかは再開をして。
一旦遡ると祖父母のケーブルテレビで聞いたんですよ、多分。その時はかっこいいと思いながらも流しちゃったんですね。
ーあるあるですね。
そこからずっといろんな音楽を聞いてきて。実家のケーブルテレビで音楽チャンネルをぱーっと観てたら「アップルシード」というアニメの主題歌をBOOM BOOM SATELLITESが歌ってて「なんだこれ?!かっこいいな!!」と衝撃を受けたんですよ。
それで、遡って聞いてみたら昔に出会ってたバンドじゃないか、となり、そこからですね。活動終了までずっと聞いてました。
ー「アップルシード」の主題歌はなんて曲ですか?
「Dive For You」という曲ですね。
ーありがとうございます。主題歌とかからバンドが広まることも多いなと思いつつ、バンドやユニットのロックというところが際立つものにライブもあると思うんですけど。。
ある!うん、ある!!!
ライブは毎回毎回違うものを貰える
ーありますかね。ライブってどんな感じですか?
ライブはね、1年に2、3回行っているバンドは後にも先にもブンブンだけなのですが、それくらいたくさん行ってて。毎回違うものを貰えるんですよ。同じ曲なのに。
ー同じ曲かわからないレベルとか?
全然わからない!新曲か?!と思ったらお前か!みたいな(笑)
すっごいかっこいいですね。
MCもないんですよ。
ーへえ!
多分DJとかいたりして。
最初見たのが代官山UNITなんですよ。で、DJ BAKUがいて。
SEなし、MCなし、ひたすら曲を演奏して、最後に川島さんが「ありがとう」って。
ーかっこいい〜!!!鳥肌立ちました。
そんな感じで、ひたすら音楽を追求するバンド。
BOOM BOOM SATELLITESの音楽は大人の音楽
ーMCではなく、音で聴いてくれみたいなね。あと、SEなしでDJの方にお願いするということは、その場の雰囲気を大事にしたいとかなんでしょうね。
そうなんじゃないかな。あの当時としてはそういうの見たことなくて、お客さんもロッカーで着替えないぞ?荷物も持ってるぞ?!ってなって。
ーたしかに、ライブといったら汗もかくし、荷物もおきたいし、ってイメージが強いですもんね。
そうそう。でも公演名みたらしっかりBOOM BOOM SATELLITESだったからライブ観てみたら、しっかりハマってちゃって。
ー他のバンドだと、MCで曲ができた経緯とか曲に対する想いとか語るバンドとかいるじゃないですか。
多いですね。
ー多いですよね。そのMCを聴いてもっと愛着湧くパターンも多いと思うんですけど、今のお話を聴いててブンブンの良さってお客さんの想像に委ねている部分があるというか、一人一人に解釈を委ねていて、そこまでが一つのセットなのかなと思いました。
なるほどね。それはあるかもしれない。
多分メディアで曲について語ったことも当時多分あんまりなくて、中期〜後期にかけて世の中に認知されるようになってからじゃないかな。語り出したとしても。
ーほああ、奥が深いですね。大人の音楽ですね。
そうですね。
当時それまでもいろんなバンドを見ていたんですよね。例えばB-DASHとか、ああいったライブで暴れ狂ってたなあ。あとTHEE MICHELLE GUN ELEPHANT、ACIDMAN、NUMBER GIRLとか、そっから洋楽のメロコアとかいろいろ聴いてて。
ーいいですね〜!!
そんな中ブンブンと出会った時の衝撃といえばっていう印象ですね。早ければよかったという自分の中の音楽性が、もっといろんな曲を聴くようになって幅も広がったというか。
SUM41とUnderworld、どちらも聴くようになったみたいな。
ーいわゆる王道のロック、早めの音楽が好きな人に対してもテクノ寄りな音楽を聴くきっかけづくりのひとつにブンブンはなり得るのかもしれないですね。
ですね。決してガチガチの四つ打ちのユニットではないので、ギターの音も際立って、バンドサウンドで、散りばめられたデジタルサウンドがミックスされて、非常にいい自分の中での好みのユニットなんですよね。
この3曲は是非聞いて欲しい
ーそしたら今回この記事を見てくれている人たちってロック畑の人たちが多いと思うのですが、そういうロック畑の人たちに聴いて欲しい曲ってありますか?
これは実に難しいな〜(笑)
難しいけど、冒頭でお伝えした「Dive For You」はライブ映像も観て欲しいのだけど、どちゃくそかっこいい。
ーライブ映像とセットで観た方がいいですね。
うん、その方がいい。
それが好みだなとなったら、もうちょっと四つ打ちに特化した曲で「DIG THE NEW BREED」っていう曲がいいですね。これはライブ音源しかないんですけどもね。
これはちょっとやりすぎかな〜(笑)
ーいや、やりすぎくらいがちょうどいいです!笑
その2曲は定期的に聴いていたり、DJで流していたり。DJで流している曲は「Moment I Count」っていう曲がありますね。
この辺りの曲は聴きやすいっていうのもあるので、みんなに是非聴いて欲しいな〜と。
他にも有名な曲たくさんあって「MORNING AFTER」とかタイアップで使われている曲とか。でもあえてこの3曲をおすすめます。
ーそういうのが聴きたくて、某アーティストのマニアに聞きました。という企画をやっているのもあるので、嬉しいです!
それならよかったです。
ーまずは前半、ありがとうございました!後半はさらに魅力を深掘りさせていただきたいと思ってます。
ありがとうございました!
後半の記事はこちら
BOOM BOOM SATELLITES HP
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取材協力:K.KAZUMA
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インタビューワー:moolee(PARA CLASSIC)
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撮影:spot (SURROUNDTYPE / LIKE MAGIC!)
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